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ものづくり分野を革新する
“レーザ研究”

江面 篤志 教授

江面 篤志 教授

アドバンスド加工研究室

研究内容を教えてください。

“レーザ”をキーワードにものづくりの分野でのイノベーション創出のための研究を行っています。具体的には、レーザを使った“表面改質”と“金属3Dプリンタ”の研究です。表面改質は、レーザを金属材料に照射し、極表層部の性質を変化させることで高機能な表面を作る技術です。金属3Dプリンタは金属粉末をレーザで溶かして固めて、次々と積み上げることで、複雑な形状の金属3D造形物を製作することができます。

これからのレーザとは?

レーザは20世紀中ごろに発明された比較的新しい加工技術です。現在では、車のボディに用いられる鉄板の切断加工や溶接など、ものづくりの分野で広く活用されています。同時にレーザ装置は急速に発達しており、エネルギー効率が大幅に向上しています。このため、従来の加工法よりも消費エネルギーを削減できることが明らかとなってきており、レーザを用いた新しい加工法はSDGsの達成につながるものと期待しています。

研究室はどんな様子ですか?

アドバンスド加工研究室では、学生の考える力、そしてそれを発信する力を育てるため、年間を通じてゼミを2週に1回実施しています。ゼミ終了後には、研究室のみんなでランチをするなど、日頃のコミュニケーションを大切にしています。研究成果の対外発表も重視し、全国各地で行われる学会やシンポジウム、交流会などに積極的に参加しています。また、他の大学や研究機関との交流も頻繁に行っており、年4回ほど、北陸信越地域の大学の研究室と合同ゼミを行っているほか、昨年の夏季休暇期間には、他大学と合同で1泊2日の合宿も行いました。同じ分野の研究を行っている他大学の学生と交流することで、研究のモチベーションが向上したり、就職後を見据えたコネクションの形成につながったりすることが期待されます。

実際の研究では、独自開発した金属3Dプリンタ装置を用いたオリジナリティあふれた研究を行っているほか、地元企業との共同研究も積極的に実施しています。さらに、国が主導する研究開発プロジェクトにも参画しており、世界を見据えた研究に取り組んでいます。

アドバンスド加工研究室はどんな学生におすすめですか?

新しいことに取り組むとき、失敗は付きものです。失敗した時に何が起きているか、現象を興味深く観察し、その原因は何なのか推測した上で、成功にたどり着くための方法を考える必要があります。失敗を乗り越えるためには様々な情報が必要です。普段から色々なことに興味を持って、まずやってみるという姿勢が大切です。失敗したら終わりではありません。失敗の経験の先に成功はあるのです。失敗を恐れず、積極的に何でも挑戦する学生を待っています。

プロフィール

江面 篤志 教授

北海道大学を卒業後に栃木県庁に入庁。県庁では、栃木県産業技術センターの研究員として、10年以上、機械加工や精密測定に関する研究や、中小企業の支援業務を行う。その間に理化学研究所への出向や社会人ドクターとして慶應義塾大学で博士号を取得。その後、2020年より、金沢大学 設計製造技術研究所に特任助教として勤務し、2022年より三条市立大学に准教授として着任。2025年4月より現職。

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