PEOPLE
暮らしを豊かにするX線研究
塚本 健夫 教授
応用材料工学研究室
研究内容を教えてください。
本学では、X線およびIoT技術を用いた研究を行っています。実用化に近いテーマとして、鶏肉に混入した骨を検出するX線検査装置向けの食品代替材料の開発や、指輪や小物部品をデジタルで量産する製造技術に取り組んでいます。そのほか、IoT機器による中規模事業所の個別電力計測と見える化、ニッパーなどの金属製品の良否判定を行う高精度検査技術、X線による3次元計測で発生する不良画像の低減技術など、幅広い分野で研究を進めています。

どんなことに役立ちますか。
私たちの研究は、身近な暮らしや社会と密接につながっています。食品の検査精度を安定させることで食の安全を守り、デジタル技術を使ったものづくりは生産効率を高め、人手不足を解消します。また、電力の使い方を「見える化」することで無駄を減らし、環境やコストを改善することができます。高精度な検査や計測技術の研究は、見えないところからみなさんの生活を陰で支えているのです。
研究室はどんな様子ですか。
応用材料工学研究室では、材料系で生じている課題に対する仮説検証のための実験が主体となります。このため4年生はほぼ毎日研究室に来て実験、観察、評価データのまとめを行っています。その実験結果を見ながら、次の実験計画を立て、検証データを積み重ねることで仮説に対する結論を導くというスタイルです。4年生は、研究内容で挙げたテーマをそれぞれ担当しています。各テーマは地元企業との共同研究として取り組んでいるものがあり、研究成果がそのまま企業貢献という形となるものもあります。うまく結論が導けるかどうかわからないチャレンジングな研究がほとんどであり、時にワクワクし、時に悩みながら研究を進めています。学生の研究時間は決められたものはなく、設備や個人の予定を調整しながら進められます。研究生活の慰労を兼ねて月に1回は、食事会を開催しています。これまでに焼肉、BBQ、芋煮会、手作り餃子を作る会等を開いていて、コミュニケーション力を磨く場となっています。

応用材料工学研究室はどんな学生におすすめですか?
研究一般に言えることですが、世の中に今はないが、完成し広く使われることで、人々が幸せになる技術の開発を扱います。そのため、「よく分からないけど面白そうだな」という好奇心が最も重要となります。また、「やっていくうちに理解しながら進められる程度で良いかな」というように不安だらけの中でも前に進むことも大切です。先が見通せなくても、不安だらけでも「やってみよう」と思える人が向いています。
プロフィール
塚本 健夫 教授
大学にて金属材料工学を専攻し、卒業後は37年精密機械業界にて機能材料の研究開発に従事。半導体の構造を見ることができるX線源の製品化に注力した。この製品を用いた検査装置は、自動車等で使われる半導体の検査装置として使われている。研究開発から製品製造を通して学んだエンジニアの経験と、技術営業として販売促進を行った経験から学生に実学的な学びの提供を目指す。2023年4月より現職。
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